コラム~Column~

不動産仲介のあれこれトピックス

2020年11月5日
空室が埋まらない……
家賃の引き下げ?売却?判断のポイント

不動産オーナーにとって常に悩みの種になるのが、「空室問題」です。
日本の賃貸住宅の空室数は約430万戸で、全国平均の空室率は約20%ほどと言われています。
さらにはコロナショックの影響もあり、空室率がさらに5%以上も上昇する可能性も取り沙汰されているのです。
今後空室率が高まっていく可能性を鑑み、オーナーがどのような対策を取るべきか解説していきます。

空室が埋まらないのはなぜか

空室が埋まらない物件の問題点や共通点は、どこにあるのでしょうか。
代表的な要因としては、以下が挙げられます。

・入居条件が厳しい
・家賃が相場よりも高く設定されている
・設備が古い
・入居者募集の集客がうまくいっていない
・管理会社に問題がある

他にも間取りが悪かったり外観が魅力的でなかったりといった要因も考えられますが、物件を購入した後からでは間取りや外観についてはどうしようもありません。工事するにしても多額の費用がかかってきます。
ただ、上に挙げた問題点については対策次第で改善もできます。

空室問題の解決策

①条件変更と家賃設定の適正化

賃貸需要はあるはずなのになかなか入居者が決まらない場合、入居条件が厳しいことが原因かもしれません。
人々のライフスタイルが多様化していることを考えると、入居者のニーズに応えるために条件設定を緩和してみることも一案です。
例えば、一定のルールを設け、近年増えているシェアハウス需要に乗っかり、「シェア可」にしてみるなどで入居者ニーズを満たすことも考えてみるといいでしょう。
契約時関連の条件緩和策としては、連帯保証人を不要にしたり、クレジットカード決済を可能にしたりすることも一つの手です。

また、もう一つ大事なことが、家賃の額を適正に設定することです。
入居が決まらないからといってすぐに家賃を下げるのはおすすめしませんが、近隣の似たような物件の家賃設定を参考にして、相場よりも高いと感じた場合には適正値に下げることも一つの対策です。

②設備投資をする

時代とともに入居者のニーズは変わり、物件は古くなっていきます。
予算がかかる対策ではありますが、セキュリティや宅配ボックスの設置、収納や水回りのグレードアップなど、設備投資をすると物件の魅力は段違いに上がります。
古い物件で設備も整っていないと、入居者からは選ばれません。管理会社とも相談しながら、適切な設備投資を考えてみましょう。

③管理会社を変更する

前述した対策はひと通り検討した、もしくは実施したのに空室が埋まらない場合は、管理会社に問題があることが考えられます。
入居者にとって物件の第一印象は特に重要です。入居者はインターネットで物件を検索して、2〜3件まで候補物件を絞り込んだ上で不動産会社を訪ねることが大半です。
まず選んでもらうためには、室内写真を魅力的に撮ることや清潔に物件を保つ努力が必要です。
その最低限の対応すらも怠っている管理会社は問題外です。
また、入居者募集の集客がうまくいっていないケースもあります。空室が埋まらない場合に、工夫したり新たなアクションをしたりしてくれる管理会社であれば信頼が置けますが、情報共有がないなどコミュニケーションが取れない、動きがない管理会社であれば切り替えることも検討したほうがいいでしょう。

④売却する

コロナショックの影響を鑑みると、空室対策を施したのに改善が見られないことも考えられます。
どうしても空室が埋められない場合は、売却を検討すべきでしょう。

空き家問題が深刻化している昨今、特に賃貸住宅の空室が目立っています。
その中でも共同住宅の数が2018年までの30年間で2倍以上も増加しており、総住宅戸数の空き家率13.6%のうち、約半数はアパート・マンション・一戸建てを含む賃貸住宅です(総務省統計局|平成 30 年住宅・土地統計調査の概要(https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2018/pdf/g_youyaku.pdf)より)。

ただでさえ空き家が増加傾向にある状況で、コロナショックが追い討ちをかけてオーナーの首を締めています。
今後の生活に対する不安があるのなら、すぐにでも売却して現金化するほうがいいでしょう。

また、売却を行う際には物件の価値を高く見せる「ホームステージング」も有効です。
ホームステージングは、売却する物件をモデルハウスのように家具や雑貨で飾り、価値を高く見せることです。賃貸の客付けにも応用されている手法で、知っておいて損はない手段です。


物件の魅力、価値を最大限まで引き上げた上で、信頼できる業者に売却の相談をするといいでしょう。
コロナショックで先行きが不透明な状況だからこそ、早めの行動で売却を実行すれば、早期に現金化ができます。
とはいえ、売り急ぎには要注意。売却する以上は少しでも高く売れたほうがいいに違いありません。
しっかりと信頼できる業者と相談をして、納得した上で売却を行いましょう。