コラム~Column~

不動産仲介のあれこれトピックス

2020年11月11日
売却の成否は「値付け」が9割!
不動産売却の価格設定の極意

不動産を売却する際には、売り主が売却価格を決めなければなりません。
いわゆる「値付け」ですが、適正価格を把握して売り出さないと売却までかなりの時間を要してしまう、もしくはそのまま売れ残ってしまう可能性があります。
売却が成立するためには「値付け」が9割と言っても過言ではありません。
いざ売却を行う際に、売れ残らないための「値付け」の考え方とノウハウを解説していきます。

確実に売れる適正価格とは

不動産売却を行う際によく聞くのが「適正価格」という言葉です。

では、適正価格とはどのような価格設定のことを言うのでしょうか。
これはただ単に安く設定すれば良いというものではありません。
そもそも、不動産売却の価格は、売主が自由に決めて良いものです。
ただし、価格設定が安ければ安いほど早く売却は決まりやすい一方、損失が大きくなります。
逆に価格設定が高ければ高いほど、買主側は手を伸ばしづらくなり、売れ残ってしまう可能性が高まります。
そこで、売主側が大きな損失を被ることなく、それでいてきちんと売れるために「適正価格」を設定する必要があるわけです。

適正価格については、一般的には3ヶ月ほどの期間で成約できる価格設定のことをいいます。
この目安となる3ヶ月ほどの期間で売却するために、知っておくべきことを解説しましょう。

売却までの3ヶ月で実施すること

売却は基本的に以下の流れで進行します。

①物件の価格査定
②媒介契約の締結
③売却活動の開始
④契約条件の交渉
⑤売買契約の締結
⑥引越し
⑦引渡し(残代金の受領)

前述した3ヶ月の期間というのは、「売却活動の開始」から「売買契約の締結」までの期間のことです。

次に、売り出し価格を設定する際に起こりうることを紹介します。
まず、価格を安く設定して、早めに売れるものの売値が安くなってしまうことを「売り急ぎ」といいます。逆に、買主側が短期間で慌てて高く購入してしまうことを「買い進み」といいます。
ここで勘違いしてほしくないのは、高く設定してじっくりと時間をかけたからといって、確実に高く売れるわけではないということです。
自分がいいと思う価格で売り出したにもかかわらず、例えば1年近く売れ残ってしまうような場合は、値付けを見直さなければなりません。
また、もう一つ知っておいてほしいのは、「値付け(売り出し価格)」と「成約価格」は別物ということです。

「値付け」とは、売りに出している価格のことで、売主が提示する価格のことです。
「成約価格」とは、売買契約で実際に決まった価格のことをいいます。
条件交渉などで、値付けから多少の変更があることは珍しいことではありません。
特に中古不動産の売買においては、値引き交渉は広く一般的に行われています。

「値付け」の事前準備

次に値付けのための準備を進めていきましょう。

①ポータルサイトの調査

まずは、ポータルサイトで類似物件の価格を調べることから始めましょう。
不動産会社に査定依頼を行う前に、ある程度自分でも想定価格をイメージしておくことが重要です。
特にポータルサイトでは、検索条件を細かく設定できるため、売却しようとしている物件と限りなく近い物件を探すこともそれほど困難なことではありません。
不動産会社からの査定額が低く見積もられることも考えられるため、安過ぎる査定価格にならないように防衛策として下調べすることをおすすめします。

②住宅ローン残額の把握

値付けをする上で、住宅ローンの残債を正確に把握しておく必要があります。
住宅ローンが残っている場合は、売却して得たお金によって住宅ローンの残債を一括返済するためです。
売却価格は住宅ローン残債よりも高く設定することを心がけましょう。
ただ、査定価格が住宅ローン残債よりも低い場合には、不動産会社と相談をしながら、値付けを高めに設定して売り出すことも考えなければなりません。

値付けの価格設定の極意

さて、ここから実際に値付けを行っていきます。
当然のことですが、気をつけるべきは、間違った価格設定をしないことです。
特に戸建ての場合は、査定価格にバラつきが出るので、注意しましょう。

①複数の会社に査定依頼して適正価格を見極める

売却物件の査定は1社で決めるのは早計です。
複数の不動産会社に査定依頼をすることで、高すぎたり低すぎたりする査定を見抜くことも可能です。
だいたい4社ほどに査定依頼をすると、2〜3社は似たような価格を出してくるでしょう。
高すぎたり安すぎたりする査定はしっかりと見極めて排除し、適正な範囲の査定額をもとに価格を決めていきましょう。

②値付けをしたら後から価格を動かさない

前述の通り、物件の売却では、適正価格を設定して3ヶ月程度の販売期間で売却先を決定したいところです。
しかし、ここで注意したいのは、売りに出してから申し込みがないからといって、焦って安易に価格を下げないこと。段階的に価格を下げるようなことをすると、ただ販売期間が長期化してしまい徒労に終わってしまいます。
値付けのための事前準備をしっかりと行った上で、最初から適正価格を設定して価格は動かさないのが理想です。
ローンの残債が多くてどうしても高く売らなければならないなど、特殊事情がない限りは、後から値下げするのは極力避けましょう。

③最低売却価格を決めておこう

特に戸建ての売却について、戸建ての場合は統計上、当初の値付けから最終的な成約までで2割程度の値引きが行われています。
いざというときの値引き交渉に、自身の意思できっちりと最終判断できるように、いくらまでなら値引きに応じられるという「最低売却価格」は決めておくようにしましょう。


不動産売却の成否は「値付け」で決まります。 信頼できる不動産会社を見つけるためにも査定の準備は戦略的に行いましょう。