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不動産仲介のあれこれトピックス

2020年11月13日
相続した不要な不動産を売却するコツ

親などから相続した不動産。
財産を受け継げるというのは一般的にはいいことですが、こと不動産の場合、ものによってはただ税金を取られるだけの「お荷物」になってしまうことが少なくありません。
不要な不動産によくあるパターンと、売却するための極意について解説します。

お荷物になりがちな不動産

相続した不動産に自分で住み続けるというのなら、究極はどんな価値の低い不動産であっても構わないでしょう。
しかし、資産として活用することを考える場合、相続した不動産は不要な財産であることが珍しくありません。

活用するに活用できないようなお荷物不動産になってしまいがちなのは、次のようなパターンです。

立地が不便

地方で駅から遠く、車がないと住めないというのは、相続したお荷物不動産に最も多いケースです。
たとえ先祖代々住んでいた土地だとしても、現代の買い手にとって魅力がなければ売却することはできません。
思い切り価格を下げれば売ることはできるかもしれませんが、親戚の目があってあまり安易に売るのも……などと考えて躊躇っているうちに毎年の固定資産税だけがかさんでいく、という人は多いのです。

建物が古すぎる

亡くなって不動産を遺す人は高齢者が多いですから、いきおい物件も築年数が経っている場合が多くなります。
築古すぎて賃貸に出しても借り手がつかないのはまだしも、問題は余計なコストがかかること。人の住まなくなった不動産はすぐに荒れ果てますから、定期的にメンテナンスする必要があります。ほったらかして周囲の環境を悪化させたり、倒壊してけが人が出たりすれば家主が責任を問われるので、最低限のメンテナンスをしないわけにはいかないのです。
また、取り壊すにしても費用がかかり、更地になると固定資産税が6倍ほどになってしまうのも困りどころです。

土地が広すぎる

特に田舎の場合、山を持っているなどで広大な土地を相続したり、住宅も広すぎたりして、核家族化が進む現代のニーズには合っていないことが少なくありません。
そうすると、たとえゼロ円で売却するとしても物件を手放すことが難しくなる場合があります。
とはいえ広い土地だと路線価評価自体は高い、というケースがあるので、固定資産税は高いのに買い手がつかない、という困った不動産になってしまうのです。

売却の極意とは

普通にやってはなかなか売却できない不動産の場合、取るべき手段は大きく「投資して付加価値をつけて売る」か「業者に相談する」という2つでしょう。

投資をする場合、最もわかりやすいのはリフォーム、リノベーションです。
立地はそこまで悪いわけではないが上物の古さがネックになっている、というような場合は、修繕によって物件の価値が回復し、売却価格が大きく上がることがあります。

また、リフォーム、リノベーションと合わせて不動産の用途を変更するのも手です。今までは親が住んでいた一戸建てをリフォームして民泊用にする、部屋の間仕切りを取っ払って倉庫にする、などの手段です。
実需用物件や投資用物件として売却するのは難しくても、用途を変えることで投資家の買い手がつくかもしれません。

ただ、投資をする場合、適正な費用と正しい事業戦略がなければ物件の価値を回復させることはできません。
もともと不動産関係の事業を営んでいるのならまだしも、リフォーム、リノベーション工事の見積もりを見て適正価格を交渉したり、その地域に適した用途変更を考えたりすることは簡単ではありません。かなりの勉強が必要になるでしょう。

自分で物件をバリューアップするのは無理、という場合は、不動産業者に買い取ってもらうよう相談する方法もあります。
業者買い取りは通常の売買でつく譲渡価格の7〜8割の買取価格になりますが、不動産業者であれば物件バリューアップや転売のノウハウを持っています。
たとえば、広すぎる土地を分筆して別々に売る、と言ったような素人にはできない方法で物件を売ることもできるのです。

したがって、個人では買い手のつかないような不動産も、プロである不動産業者から見れば、十分に収益の得られる不動産である場合があります。
不要な不動産がどうしても売れなくて困っている人は、買い取り業者に相談してみる価値はあるでしょう。



相続した不動産がお荷物不動産であるケースについて解説してきました。

ただ、不要な不動産だとわかり切っているのであれば、一番いいのは最初から相続しないこと。相続放棄すると不動産以外の財産も手に入らなくなりますから、遺産分割の時点で不動産は安値でも売ってしまって、現金など分けやすい財産だけを分割するのがシンプルです。 親の不動産は本当に価値がある不動産なのか、冷静に判断しましょう。