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不動産仲介のあれこれトピックス

2020年12月24日
不動産売買における仲介手数料の真実

不動産取引において、仲介手数料を支払うことはよくあります。たとえば、不動産売却では、その売却価格に応じた仲介手数料を報酬として仲介会社に支払う必要があり、その金額が高額になることは珍しくありません。
仲介手数料をそもそもなぜ支払わなければならないのか、その仕組みや計算方法、値引き交渉はできるのかなど、仲介手数料にまつわる真実を解説していきます。

不動産取引の仲介手数料とは

仲介手数料とは、不動産売買において仲介会社に支払う成功報酬のことです。不動産売却の場合、売却をするものが戸建て、マンション、土地に限らず、仲介業者に依頼するのが一般的です。仲介業者に依頼後、無事不動産売却が完了したら、売却代金に応じて仲介手数料を支払うことになります。

ちなみに、仲介手数料は成功報酬のため、売買が成立しなければ支払う必要はありません。契約が無効や取り消しになった場合も、仲介業者は仲介手数料を請求することはできない点は覚えておきましょう。

仲介手数料の上限額や計算方法

仲介手数料は、法律で上限が決められています。細かい計算は不動産会社がやってくれますが、後に紹介する値引き交渉を行う上でも計算方法ぐらいは知っておいて損はないはずです。
まず、仲介手数料の上限のルールは以下の通りです。

売買価格仲介手数料の上限
200万円以下の部分売買価格×5%+消費税
200万円を超えて400万円以下の部分売買価格×4%+消費税
400万円を超える部分売買価格×3%+消費税

上記の表の通り、手数料は価格帯によって異なり、売買価格が400万円を超えた場合はそれぞれを分けて計算しなければならないため、大変面倒です。
ただし、以下の計算方法を使えば、1回で仲介手数料の上限を求めることができます。

<売買価格400万円以上の速算式>

・仲介手数料=(売買価格×3%+6万円)+消費税

ここで出てくる6万円という金額が気になるところですが、これは調整額です。この調整額の根拠は、一度全体の金額の3%を計算し、200万円までの5%と4%の差額4万円と、200万〜400万円までの4%と3%の差額2万円の合計6万円を補うということです。

また、平成30年1月1日の宅地建物取引業法の一部改訂により、400万円以下の不動産売買にかかる仲介手数料の上限が18万円と定められています。売主にのみ適用される上限額ですが、不動産会社は事前に売主に説明の上、合意を得る必要があります。

仲介手数料を支払うタイミング

仲介手数料は、売買契約が成立し売買価格が決定してから手数料額が決まります。その支払いタイミングとしては、売買契約が成立した時点で50%、引き渡し完了時に残りの50%を支払うのが一般的です。物件引き渡しの際に一括で支払うパターンもあるので、事前に不動産会社に確認しておきましょう。

仲介手数料値引きの真実

仲介手数料は、不動産売買において大きなウェイトを占める費用です。できることならば安く済ませたいと考えるのが自然なことです。
実は不動産売買の取引において、仲介手数料の値引き交渉はよく行われており、不動産会社側から値引きを申し出たり、時には無料にしたりすることも珍しくありません。
では、このような値引きはなぜ行われるのでしょうか。
一つの理由は、仲介手数料には上限額は設けられていますが、下限額については定めがないことです。とはいえ、不動産会社としても1円でも多く儲けたいと考えるのは自然なことで、ほとんどの場合は満額請求をしてきます。
もう一つは、仲介手数料を値引きすることで他社との差別化を図ることが目的にあるからです。仲介手数料が安いことで、自分の会社を選んでくれる可能性が高まる、という心理です。中には仲介手数料を無料にする極端なケースもありますが、安ければ安いだけいいということでもありません。
ただ、安心してほしいのは、不動産会社と媒介契約を締結した以上、仲介業者は仲介のサポートから物件の引き渡しまでを行うことが義務付けられているので、何か裏があるとか、何もサポートしてくれないなどの不安要素は感じる必要はないのです。

上記を踏まえて、不動産会社選びにも役立ててほしいのですが、ポイントとしては大きく以下の2点です。

仲介手数料の説明義務を果たさない会社は選ばない

まれに仲介手数料を騙し取ろうとする会社があります。たとえば、「仲介手数料は法律で決まっていてどの不動産会社を選んでも同じです」と答えるパターンです。
前述の通り、上限額いっぱいの満額請求をすることがほとんどではありますが、値引きすることも可能です。法律で決まっているのは上限額のみのため、このような明らかな嘘をついてくる業者には注意が必要です。
また、仲介手数料は売買契約が成立したときに初めて金額が決定するため、着手金として仲介手数料の一部を請求してくるような業者にも気をつけてください。
支払いのタイミングについては、媒介契約締結時にしっかりと確認を行うことを徹底しましょう。

仲介手数料の値引き額だけで不動産会社を選ばない

不動産売買において、仲介手数料が安く済むのであれば、それに越したことはありません。ただ、仲介手数料の安さだけを理由に不動産会社を選ぶことはやめましょう。
本来はもっと高く売れたはずなのに相場よりも安く売れてしまったということになってしまったら手遅れです。物件をスムーズかつ高く売ってくれる、信頼できる不動産会社を選ばなくてはいけません。
売却時の仲介手数料の値引き以外にも、様々なサービス付加価値を提供してくれる会社もあります。売却時のリフォームを安くしてくれたり、補修費用を負担してくれたりすることなどです。
ベストな選択としては、仲介手数料の値引きと不動産会社としての信頼性のバランスが取れている先を選ぶことにあります。

仲介手数料を値引き交渉する最適なタイミング

仲介手数料の計算方法や値引きの真実を解説しましたが、値引き交渉の最適なタイミングというものも存在します。それは不動産会社と媒介契約を締結する前段階です。
これにも大きく二つの理由があり、一つは媒介契約前であれば基本的に不動産会社は売主と媒介契約を結びたいと考えているのが当然なので、交渉に応えてくれるからです。
もう一つは、媒介契約後となると、契約に関する内容を改めて変更する面倒が生じるため、交渉自体が難しくなるからです。 これらを踏まえて、媒介契約締結前に仲介手数料の値引きについて相談をしてみましょう。不動産会社の信頼性を見極める一つのバロメーターにもなります。