コラム~Column~

不動産仲介のあれこれトピックス

2021年2月22日
不動産売却したオーナー必読!
放置は犯罪になる確定申告漏れの恐ろしいペナルティ

緊急事態宣言が延長され、国税庁より確定申告期限の延長が発表されました。2020年も同様の措置がされています。例年であれば3月31日までに申告の必要がありますが、2021年も同じく全国一律で4月15日までの申告に延びたのです。
不動産売却で利益を得たオーナーにとって、確定申告は通過儀礼のようなもの。もし確定申告を放置した場合、ペナルティを受ける可能性があります。
今回は確定申告を放置した場合のリスクを紹介し、どのように対処すべきかを解説していきます。

そもそも不動産売却後になぜ確定申告が必要か

確定申告とは、年間所得の合計金額を税務署に申告し、所得に応じた税金を納税する手続きです。納税は国民の義務であり、確定申告を行なって納税しないと脱税行為になってしまいます。
ただ、通常、サラリーマンなど給与所得をもらっている人は、源泉徴収で税金が差し引かれているので、自ら確定申告をする必要がありません。
逆に、会社のように自分の代わりに税金を申告し納税してくれる先がないフリーランスや個人事業主、そして不動産売却で利益を得た不動産オーナーは、確定申告をしなければならないのです。

・確定申告が必要になる所得の種類とは

具体的に納税の対象となる所得には、以下が挙げられます。

・給与所得
・事業所得
・譲渡所得
・不動産所得
・利子所得
・配当所得
・山林所得
・一時所得
・雑所得
・退職所得


全部で10種類あり、サラリーマンの場合でも、給与所得以外に所得が発生したら、確定申告をしなければなりません。
不動産オーナーが注意しなければならないのは、不動産売却時に課税対象となる譲渡所得です。譲渡所得とは、所有する土地・建物などの不動産を売却した際の利益のことをいいます。
具体的な確定申告の方法や譲渡所得の計算式は、以下のコラムでも解説しているのでご覧ください。

「不動産売却後の確定申告は必要か? 手続きの詳細と必要書類を解説」はこちら
(foyuコラムページへ)

不動産売却後の確定申告放置は犯罪!?

確定申告は、税務署が個人の収入を把握し、納税額を決めるうえで重要な手続きです。もし確定申告をしなかった場合、最悪のケースでは犯罪になるリスクがあることを覚えておきましょう。
前年に不動産を売却した人のなかで確定申告の対象となるのは、購入時の価格よりも高く売れ、売却益が出た人です。
まずは、確定申告を怠った、または放置した場合に起こるリスクやペナルティを解説します。

税務署からの調査が入るリスク

不動産売却のように、一度に大きなお金が動いた取引があった場合、税務署からのお尋ねが入る可能性があります。不動産売却した際には、法務局で所有権移転登記を行なうため、その記録が税務署に流れるからです。
大きな取引があったはずなのに確定申告がされていないと、無申告の可能性があるとして調査が入るかもしれません。
気をつけてほしいポイントは、この調査で確定申告の漏れが発覚すると、税務署から納税額を決められてしまう点です。
税務署が決定する納税額は厳格な基準で設定され、自分で確定申告した場合よりも課税額が多くなる可能性が高いのです。

延滞税が課されてしまうリスク

確定申告の期限を過ぎれば過ぎるほど怖いのが、延滞税です。
納税期限を超過することにより、超過日数に対して延滞税が課されます。納税期限から2ヶ月以内は約7%、2ヶ月を超えると約14%の税率となります。
納税期限を過ぎたことに気づいたら、できるだけ早く納めるのが賢明な判断です。

無申告加算税が課されてしまうリスク

税務署に大きな課税をされたり延滞税を課されたりするほか、確定申告をしなかったこと自体にペナルティがあります。それが無申告加算税です。申告する額によって税率は異なりますが、50万円までの部分には15%、50万円を超える部分は20%が加算されます。

本来納税すべき金額にくわえて課される税金のため、課されてしまうとダメージは大きいでしょう。

銀行融資が受けられなくなったり、打ち切りされたりするリスク

事業として不動産活用をしている、複数の不動産物件を所有している、などの場合は、確定申告しないことで正しい決算書が作られていないと見なされます。
この場合、事業としての信頼がなくなり、銀行融資が受けられなくなったり、いま受けている融資を打ち切られたりする可能性もあるのです。銀行から税務署へ通告されることで、③で解説した無申告課税が課されてしまう可能性も上がるので、確定申告漏れがないように注意しましょう。

⑤“逋脱犯(ほだつはん)“になるリスク

「逋脱犯」とは、納税義務者が不正な手段で、確定した税額を免れようとする犯罪です。
逋脱犯になったら、10年以下の懲役、もしくは1,000万円以下の罰金、またはその併科とされているれっきとした犯罪です。
所得を隠ぺいするなどもってのほかの行為なので、絶対にしないようにしましょう。

無申告に気づいたときの対処法

確定申告を怠れば、損をするのは自分です。面倒くさいと放置せずに、きちんと申告して納税することを心がけましょう。
万が一確定申告を失念してしまった場合は、気づいたときにどのような行動をとるべきかが大事です。
まずは、できるだけ速やかに、自主的に確定申告を行なうことです。1日でも早く、気づいた時点ですぐに申告してください。
税務調査が来る前に自ら申告することで、無申告加算税率は5%と最小限にとどめることができます。

・無申告加算税がかからない特例あり

確定申告期限を過ぎていても、無申告加算税がまったくかからない例もあります。
具体的には、①法定の申告期限から1ヶ月以内に自主的に申告した場合、②期限内に申告する意思があったと認められる場合、の2つ両方を満たす場合です。
②の「意思がある」とは、以下の要件に該当することです。
・期限後申告にかかる納税額の全額を法定納期限までに納付していること。
・期限後、申告書を提出した日の前日から起算して5年前までの間に、無申告加算税または重加算税を課されたことがなく、期限内申告をする意思があったと認められる場合の無申告加算税の不適用を受けていないこと。
上記の期限後申告の納税については、申告書提出の日が期限となるため、その日のうちに納めることです。申告期限後の納付では、延滞税も一緒に納付しなければなりません。

確定申告期限は4月15日まで! 計画的に行動し確実な納税を

確定申告を怠ってしまうと、結果的にすべて自分に跳ね返ってきます。今回のコラムで解説した通り、もし確定申告ができてなかった場合は、とにかく素早く行動することが重要です。
なによりも2021年は、税務署の発表により通常より申告期限に猶予があります。余裕をもって計画的に行動するように心がけましょう。