コラム~Column~

不動産仲介のあれこれトピックス

2021年2月24日
不動産売却前にリフォームは必要?
失敗しないための対策と心構え

不動産売却を考えるオーナーとしては、少しでも高く売りたいと願うもの。
ローンの残債がある場合、少しでも高く売って残債と相殺できるように、所有不動産の価値を高めるリフォームを検討する人は多いです。
ただ、安易に売却前のリフォームをすることで損をしてしまうオーナーも少なくありません。
売却前に知っておくべきリフォームにまつわる損得と、失敗しないための対策と心構えを解説します。

売却前のリフォームは失敗のもと!?

物件が少しでもきれいなほうが、購入検討者の目に留まりやすいかもしれない。物件や設備が古いままだと、印象が悪いのではないか。そのように考える不動産オーナーが多いようです。
しかし、結論からいえば、売却前のリフォームは、基本的に不要だといえます。むしろリフォームすることで、損する可能性が高まってしまうのです。
その理由を解説します。

・理由①不動産価値は築年数で決まる

リフォームによって物件の見た目がどんなによくなっても、それで不動産価値が大きく高まることはありません。中古物件として売り出すときに、築年数が少しでも新しいほうが長く安心して暮らせるという点から価値が高くなり、買い手もつきやすいです。
さらに、建物の骨組みとなる構造体はいくらリフォームしても老朽化を免れません。
売却前のリフォームやリノベーションでかかった費用で不動産価値が高まらなければ、売却代金に上乗せするのは難しいでしょう。仮にリフォーム費用を上乗せして売り出しても、買い手が見つかりません。

・理由②築古物件の購入者は自分でリフォームをしたい

中古物件の購入を検討している人は、そもそも物件が古いこと承知のうえで購入を考えているので、買ってから自分でリフォームやリノベーションすることを考えている人が多いです。
つまり、売却前のリフォームは売主側の余計なお節介になるだけで、逆にリフォームされていることで購入検討物件から外されてしまう可能性すらあります。
買主側としては、少しでも安く購入できるに越したことはありません。築古物件を割安に購入し、自分好みの内装にリフォームすることを考えている人は多いのです。

不動産売却するために重視すべきポイントとは

売却前のリフォームがほとんど無意味である一方で、中古物件の購入を検討している人はどこに注目しているのでしょうか。
購入後にリフォームすることを考えると、設備が整っていることが重要視されます。設備面が痛んでいれば、その分リフォーム代金も高くなるからです。
具体的に購入検討者が気にするのは、以下のポイントです。

ポイント①キッチンやバスルームなど水回りの使用状況

ポイント②壁紙や床の汚れ具合

ポイント③網戸の破れなど

ポイント④ドアや窓の開閉のスムーズさ

ただ、少し汚れているなど、多少の不具合であれば、あまり気にする必要はありません。
マンションの場合は、ポイント①〜④にくわえて共有部分もチェックしましょう。エントランスや集合ポスト、エレベーター、ゴミ置き場など、購入検討者は自分が住む部屋以上に共有部分をチェックしていることも多いのです。

クリーニングや簡易リフォームが効果的

大規模にリフォームやリノベーションをせずとも、コストを抑えられるクリーニングや簡易リフォームで売却価格向上を狙う手もあります。
あくまで購入検討者が内覧する際に、物件に対する好感度を上げるための対策となります。

クリーニングのポイント

クリーニングには、費用がほとんどかかりません。日頃からこまめに掃除することは大前提ですが、特に重要な場所は「玄関」「ベランダ」「水回り」です。
これらは内覧者がチェックするポイントなので、水あかやカビがないように丁寧に掃除しておくことが重要です。前述したポイント①〜④の部分は特に注目される場所なので、注意しましょう。

簡易リフォームのポイント

購入検討者がよく確認する前述の①〜④の場所については、劣化している印象を与えないことが重要です。
クリーニングで対処できない場合は、簡易リフォームを検討しましょう。仮に築年数が比較的新しい物件であっても、傷だらけの床や壁紙、ボロボロに破れたふすまや網戸などはマイナスイメージを与えかねません。
「フローリング、クッションフロア等の床の張り替え」「壁紙の張り替え」「ふすまや畳の交換」「ハウスクリーニング」などの簡易リフォームは安価に対応できます。
購入検討者の趣味に合わない建物全体のリフォームを行なうよりは、簡易リフォームで気になる部分だけきれいにしておくと、好印象を与えることができます。ハウスクリーニングを利用する場合は、購入検討者が特に気にする水回りに絞って依頼するのも一つの手です。

自分で判断が難しければ仲介業者に相談を

売却する不動産を事前にリフォームして不動産価値を高めるのは、かなり難しいです。
今回解説したポイントを確認して、余計なリフォーム費用をかけることなく安価に済ませる方法もあります。売主側として大切な心構えは、買主の立場になって考えてみることです。自分が買主だったらどの部分に注目するだろう、と想像を働かせることは重要です。
簡易リフォームの必要性など、どうしても自分で判断が難しければ、査定や売却を依頼した仲介業者に相談してみましょう。