コラム~Column~

不動産仲介のあれこれトピックス

2021年1月20日
不動産売却の最適なタイミングを紐解く!
売りどきは2月〜3月が一番?

不動産を売却するオーナーが、売却益をできるだけ多く得たいと考えるのは自然なこと。そのために重要なのが、最適な「売りどき」の判断です。
不動産を売却するタイミングはどのように見極めればいいのか、解説します。

不動産は2月〜3月によく売れる

1年の中で不動産売買の成約件数が一番多いのは、2〜3月です。進学や転勤など、新生活に向けて人の動きが活発化する時期で、住宅購入を検討する人々が増えるからです。首都圏や関西圏など、全国どこでも傾向は変わりません。
加えて、年末年始の長期休暇における帰省のタイミングで、住み替えについて話し合う家族が多いのも、2〜3月の成約が多くなる理由です。年明けから具体的に住宅探しに動き出し、1〜2ヶ月で物件を決める、という流れです。

一方で不動産を売る側になるオーナーから見ると、2〜3月は買い手の需要が多いため、「不動産が売りやすい」かつ「高く売れる」というメリットが期待できます。

最適な売却のタイミングは?

ただ、需要が高まるからといって、2月〜3月の売却が常にベストなタイミングとは限りません。不動産オーナーが売却時期を検討するうえで、考慮すべきポイントについて見ていきましょう。

土地の価格が上昇している

不動産を高く売るテクニックの一つとして、「土地価格の上昇トレンドに乗る」ことが挙げられます。
建物の価格は経年劣化によって下落する一方ですが、土地の価格は景気変動によって上下し、上昇タイミングで売却すれば利益が増えるからです。売却にあたって、土地の相場が上昇しているタイミングを見極めることは重要です。
土地価格が上昇している時期なら、売却時点で建物価格が多少下落していても、購入価格より高く売れる可能性があります。

不動産の価値が落ちきってしまう前

不動産売却において、物件の「築年数」は考慮すべきポイントの一つです。マンションや一戸建ての場合は、月日が経てば経つほど劣化し物件価値が下落していきます。
注意したいのは、築16年〜20年の不動産です。この時期を境に物件価格は大幅に下落してしまう傾向にあるからです。
できるだけ高く不動産を売却したいならば、築15年以内に売りに出すことをおすすめします。
なお、築25年超のマンションの場合、買主が住宅ローン控除を原則利用できないため、売却はかなり難しくなります。

ローン残債が売却価格よりも少ないこと

築年数が浅いことは売却において有利に働く要素の一つですが、売主側の事情を考慮すると築年数が浅ければ浅いほどいいというわけではありません。
売却するタイミングが早すぎると、譲渡所得で住宅ローンの残債を返済できなくなり、「オーバーローン」の状態に陥ってしまうからです。オーバーローンとは、住宅ローン残債が売却価格を上回っている状態のことを指し、その逆は「アンダーローン」といいます。
不動産を売却するなら、アンダーローンになるタイミングで決断するのが原則です。

修繕した直後であること

主にマンションに関連する話ですが、物件の買主が特に気にするポイントは「修繕履歴」の有無です。
築15年以上ともなれば、買主が購入した後、修繕負担が重いことが要因で不動産価格が下落するのです。
築15年を超えている物件でも、修繕をした直後であれば売りやすくなります。修繕をきちんと行ない、買主へ説明できることが重要です。

住宅ローンが低金利のとき

住宅ローンの金利が低い場合、ローンの返済総額を抑えられるため、不動産を購入するのが容易になります。つまり、不動産需要が高まる絶好のタイミングといえます。
住宅ローン長期固定金利の代表格である「フラット35」の金利は、2007年に3%強でしたが、2019年9月に過去最低金利となる1.11%を記録しました。2020年12月現在は団体信用生命保険込みで1.31%と少し上がってはいるものの、現在の住宅ローン金利は低水準といえるでしょう。

⑥税制面の優遇が得られるタイミングであること

不動産の所有期間によって、所得税や住民税の税率は異なります。納税額が抑えられるという意味では、所有期間は不動産売却のタイミングを決する重要なファクターとなります。

所有期間所得税住民税税率合計
所有5年超15.315%5%20.315%
所有5年以下30.63%9%39.63%

上の表を参考にすると、所有期間が1年変わるだけで税率が20%近くも異なるのが分かります。もし不動産売却を検討していたとしても、所有期間が5年以下であれば、5年を超えるまで辛抱した方が賢明でしょう。

不動産売却はタイミングと売却価格、ローン残債を総合的に考慮して

冒頭で解説した通り、不動産売却のタイミングとしては、需要が高まる2月〜3月が絶好のチャンスといえます。しかし、それだけで判断してしまうと、早計だったと後悔することもありえるのです。
季節的なタイミングだけでなく、土地や建物の売却価格や金利、税金負担の面など、損をしないよう慎重に売却しましょう。