コラム~Column~

不動産仲介のあれこれトピックス

2021年4月9日
新型コロナでマンション住み替え増加!
 選ばれるのは郊外中古マンション

新型コロナウィルスの感染拡大は、社会に甚大なダメージを与えただけでなく、人々の生活スタイルや働き方にも大きな影響を与えました。
最大の変化は、Zoomなどのオンラインツールの普及により、テレワークや子供のオンライン学習、オンライン飲み会などが普及したこと。現地に赴かずとも仕事や勉強、遊びが容易にできるようになりました。


それにより生じているのが、都心から郊外のマンションへ住み替える流れです。
今回は、コロナ禍で不動産市況にどのような変化が起き、住まいに対する人々の意識がどのように変化したのかを解説し、具体的なマンション住み替えのポイントを紹介します。

新型コロナ感染拡大を機にマンションの住み替えが増加

データを見てみると、コロナ禍をきっかけに今の住居からの住み替えを検討した人は23.4%います。さらに、そのうちの72%は具体的に引っ越すか、物件を調べて検討するなどの行動を起こしています。
都心より少し離れた郊外エリアの需要が高まったという結果も出ており、都心から郊外に移ることで部屋数が増えたり、広い部屋に住めたりと、住むうえの郊外のメリットがにわかに注目されたのです。

なかでも人気なのは、新築マンションと比較すると安価に住み替えられる中古マンション。新築のように竣工を待たず、すぐに引っ越しができるのも大きな魅力です。実際に引っ越しを決めた人のうちでも、新築マンションは18.1%に過ぎないのに対し、中古マンションへの引っ越しは65%でした。

(参考:PRTIMES:「マンションレビュー」の各種データで振りかえる、2020年不動産市況

住み替えで選ばれる中古マンションの魅力とは

郊外マンションへの住み替えを決断した人のほとんどが中古マンションを選んでいるのは前述のとおりですが、中古マンションのメリットとは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

新築マンションより中古マンションが圧倒的に安い

中古マンションの最大の魅力は、価格の安さです。新築マンションと比較すると、築年数にもよりますが、似たような間取りの場合、新築の半分以下の金額で購入できる場合もあります。
新築マンションの新築としてのバリューは、初回の取引のみで終わります。2回目以降の取引対象になる物件はすべて、中古マンションです。どうしても1番目のオーナーにならないと嫌だ、という強いこだわりがないのであれば、より条件の良い物件を購入できる中古マンションを選ばない手はないでしょう。
中古マンションの購入では仲介業者が間に入るケースがほとんどなので、仲介手数料を支払う必要が生じますが、新築の割高感を考えれば仲介手数料は無視しても良いレベルです。

②中古マンションは自分好みにリフォームが可能

中古マンションは自分好みに物件をカスタマイズすることができます。設備や壁紙などを一新しリフォームすれば、気持ちも新たに真新しい物件に住むことが可能です。
自分で内装を一新するフルリフォームの場合、70平米でおよそ500万〜800万円の相場価格です。リフォームに費用はかかりますが、物件価格を安く抑えてしまえば、リフォームに予算を投じることもできるでしょう。
実際、築30年や40年といった築古物件を購入して、リノベできれいに改装する手法を選ぶ人も数多いです。ただ、築年数やリフォーム内容によっては1000万〜2000万円程度かかることがある点は注意が必要です。
リフォームを検討する場合は、「水まわりパック」や「屋根・外壁塗装パック」、「全面リフォームパック」のように、不動産業者がリフォームしてから販売するお得なパック商品もあり、おすすめです。

買いたい物件や周辺環境を直接見ることができる

中古マンションでは、購入時に検討している物件の内見をすることができます。竣工前に購入を決める新築マンションの場合は、モデルルームの見学が前提になるので、実際に住んだ場合とは感じ方が異なることがあるのです。日当たりやエントランスの様子など、モデルルームと実際の物件で異なっていて後悔する人もしばしばいます。
中古であれば周辺環境も内見のときに一緒に見ることができるので、住み心地は中古マンションのほうが新築よりも想像がしやすいのです。

資産価値が急落する心配が少ない

満足できる物件を住み替えでセレクトできたからといって、一生その物件に住み続けるかは未知数です。新型コロナのように、次にどのような環境の変化が訪れるかもわかりません。
新築マンションの場合は、購入直後に売却した場合は価格が購入時から10%〜30%下がるといわれます。物件によっては半額というケースもザラです。
中古マンションの場合、価格の下落率は緩やかで、新築ほど急激に価格が下がるということは基本的にありません。購入する物件を将来売却する、もしくは賃貸する可能性も鑑みて、資産価値の高い物件を選びましょう。

住み替えの手順はまず今の物件を売却してからがベター?

郊外の中古マンション需要が高まっていることと、中古マンションのメリットについて説明しましたが、具体的に住み替えを実行するときはどのようなプロセスを踏めば良いのでしょうか。手順や購入タイミングの決め方を解説します。

理想は今の物件を売却後に次の物件を探すこと

中古マンションへの住み替えを検討したとき、まずは今の住居を売却することが先決です。もちろん先に次に住む物件を探す手もあるのですが、売却を先にしたほうがその後の資金計画が立てやすいのです。
売却の手順としては、以下の通りです。

「価格査定」→「売却活動」→「売買契約」

不動産会社に査定を依頼して売り出し価格を設定した後、実際に仲介会社に動いてもらって、売却活動をしたのち、買主と売買契約を締結するという流れです。
基本的には査定から売却まで最低3ヶ月程度はかかるので、住み替えを検討した際には早め早めに行動することが大事です。

具体的な物件探しはローン審査に要注意

売却のめどが立ったら、次に住み替え先の物件探しです。手順は以下の通りです。

「物件探し」→「売買契約」→「住宅ローン手続き」→「頭金の支払い」→「物件引き渡し」

物件探しやローンの手続きはそれぞれ1ヶ月程度の時間を要します。
もし、ローン手続きの時点でまだ今持っている物件の売却が決まっていなければ、ダブルローンを組む必要性が出てきます。やはり、可能な限り売却は先に済ませておくべきでしょう。ダブルローンを組んだ場合、次の物件の住宅ローン審査がより厳しくなります。

住宅ローン返済途中での住み替えを検討の場合は、以下のコラムもご参照ください。

「住宅ローン返済途中でも不動産売却したくなったら」

資金に余力があるならば購入が先でもよい

住み替え検討の際に、売却を先に済ませるのはあくまでも、リスクを最小限にするためです。
「売却先行」の場合は先述の通り、資金計画が立てやすくなります。この場合、新居の引き渡しまで仮住まいが必要になるのが懸念点です。
ただ、不動産を購入する資金に余裕があれば、「購入先行」でも問題ありません。キャッシュで物件を購入できる場合はもちろん、十分な頭金を支払える場合でも、購入先行で進められる可能性が出てきます。

将来設計を描いて後悔しない物件探しを

マンション需要は、都心から郊外に間違いなく変化しています。新型コロナの影響が今後どれだけ長引くのかわからない以上、都心よりも郊外で心地よく暮らしたいというニーズは当面、続くでしょう。
郊外マンションへの住み替えを検討する場合、自分の資金余力やローン残債を把握したうえで、計画的に行動するようにしましょう。